お金(貨幣・通貨)の定義

お金(貨幣・通貨)とは、一体どんなものなのでしょうか。経済学では「価値の尺度」「価値の保存」「交換の手段」という三つの機能を持っています。これが通貨・貨幣を定義されているのですが、この三つの機能とはそれぞれどんな意味があるのでしょうか。

お金(通貨・貨幣の定義)は3つ

経済学では「価値の尺度」「価値の保存」「交換の手段」がお金と呼ばれるものの定義とされています。それでは、それぞれがどんなものなのか見ていきましょう。

価値の尺度

価値の尺度(かちのしゃくど)とは、お金の持つ機能の一つです。世の中で提供されている財・サービスに対して金額という尺度で評価することによりそれぞれの価値を相対的に示すことができるようになります。例えば、スイカが800円、メロンが1600円、サンマが100円というように、モノやサービスに値段という尺度を与えることで、価値を判断しやすくなります。

もし、仮に価値の尺度を持つ貨幣が無い場合、メロンを食べたいと思ったとき、それがどのくらいの価値なのかがわかりません。物々交換社会でスイカ2個と交換なのか、それともスイカ3個と交換になるのかが、わからないのです。しかし、メロン1個1600円という尺度があれば、それはスイカ2個分、サンマ16匹分という価値の算出が極めて簡単にできるのです。

 

価値の保存

価値の保存(かちのほぞん)とは、お金の持つ性質です。紙幣は紙が痛むということは合っても、時間が経過することで腐ったり、価値がなくなったりしません(1万円札はピン札でもぼろぼろでも1万円の価値があります)。このことを「価値の保存」と呼びます。
逆に、商品券などで有効期限が定められているものは期限を過ぎれば価値が0になってしまいますので、価値の保存機能は無いということになります。

 

交換の手段

交換の手段(こうかんのしゅだん)とは、その経済社会の中で提供されている財やサービスを見合った貨幣を出すことにより交換できるという機能です。つまり、お金を支払いモノを買うことができるという機能です。貨幣に交換の手段としての機能があることで、モノのやりとりが非常に活発化します。

物々交換の場合は、モノとモノの交換になりますので、いらないものとの交換はしません。対して、貨幣の場合なら、そこで得た貨幣は別のあらゆる商品と交換することができるため、取引は活発になります。

「お金(貨幣・通貨)の定義」の用語解説

ここではこのページで使われた様々な用語について解説をします。リンク先は「金融経済用語辞典」の用語解説ページ、または関連情報が掲載されているサイトです。

金本位制
金本位制とは、通貨(貨幣)の価値が金(Gold)により担保されているというもの。例えば、○円で○gの金と交換することを通貨の発行元が保証している制度を指します。

ブレトンウッズ体制
アメリカドルのみが金本位制を維持し、他国の通貨は金との兌換を保証しない制度。金1オンスと35米ドルを固定した為替のしくみを指します。後の1971年のニクソンショックまで続きます。

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