信用リスクは、債券などの発行体自身のリスクといえます。特に、債務に関してはデフォルトリスク(債務不履行リスク)とも呼ばれます。
例えば、銀行預金の場合、預金している銀行の信用リスクを抱えているのですが、実際には預金保険機構により1000万円とその利息までは保護(ペイオフ・預金保険制度)されているため、信用リスクはゼロです。ただし、それを超過した分については各金融機関が破綻した場合、保護されないため信用リスクがあります。
また、債券投資の場合は、債券の発行体が破綻(デフォルト)した場合には、元本が保護されないため、信用リスクを持つことになります。株式投資の場合も企業が破綻した場合、株は無価値となりますので、発行体(企業)の信用リスクを抱えています。
通常、信用リスクについては「格付(信用格付)」により評価されています。格付が高いほど、信用リスクは低く、格付が低いほど信用リスクが高くなります。
こうした格付は「格付会社」という会社が行っており、代表的な会社は「スタンダード&プアーズ」や「ムーディーズ」などが挙げられます。
こうした格付会社では会社や国、地方自治体などを「A」から「D」のアルファベットで管理しています。詳しい格付の説明については「信用格付について
」などの外部サイトで詳しく説明されているのでそうしたサイトでご確認ください。
説明したいのは、信用リスクについてです。例えば初めて会った人があなたに1万円貸してくれとお願いするのと、あなたのご両親やごく身近な人が1万円貸してくれというお願いをしてきた場合、どちらにお金を貸しますか?
当然後者だと思います。それは、後者の方が信用リスクが低いからです。
では、信用リスクが低い前者はどうやったら、あなたからお金を借りることができるでしょうか?概ねの対策としては以下の通りでしょう。
投資においても、こうした手段は行われています。例えば「ジャンク債(ハイイールドボンド)」と呼ばれる信用格付が極めて低い債券の場合、高い利息を支払わなければ誰も買ってくれません。一方で信用度の高い企業が発行する債券は極めて低い金利で発行することが可能です。
銀行預金もこうした観点から言えば信用リスクに応じて金利が変わるのが通常だと思いますが日本の場合ペイオフなどの関連から銀行預金についてはほぼ横並びとなっています。
ただし、銀行がそれぞれ発行している債券についてはそれぞれの銀行で金利(利回り)が異なっていますが、これはそれぞれの銀行の信用リスクを見たものです。
こうした信用リスクは金融取引では様々に形を変えて取引されています。以下では、代表的な信用リスクを利用した金融取引を見てみましょう。
・クレジットデフォルトスワップ(CDS)
債権を保証をすることで代わりに対価を得る取引です。ある会社がデフォルト(債務不履行)を起こした場合には、引き受けてがそのリスクを負うという取引で、もしデフォルトが無い場合には、対価を受け取れます。信用リスクを移転する取引として利用されます。
(クレジットデフォルトスワップとは
)
・クレジットリンク債
仕組み債と呼ばれる債券の一種で、ある債券にまた別の発行体の信用リスクをリンクさせたもので、上記のクレジットデフォルトスワップを債券に上乗せしたもの。信用リスク分クーポン(利子)は高くなりますが、仮にデフォルトを引き起こした場合には元本が毀損するケースがあります。
(クレジットリンク債とは
)
ここではこのページで使われた様々な用語について解説をします。リンク先は「金融経済用語辞典
」の用語解説ページ、または関連情報が掲載されているサイトです。
・信用リスク(デフォルトリスク)とは![]()
通貨や債務を抱える発行体が持つリスクのこと。破綻リスクやデフォルトリスクとも呼ばれる。リスクが高いほど要求リターンは大きくなる。
・ペイオフ
預金保険制度![]()
ペイオフとは預金者を保護する制度でその中でも預金保険制度は預金者を実際に金融機関(銀行)が破綻した場合に金銭面で保護する制度のこと