まず一番に理解したいのが委託証拠金率、保証金率というものです。これは、信用取引による投資が元本(証拠金)に対してどの程度の割合になっているのか?ということをあらわすものです。証拠金率の仕組みを理解すればリスク管理のためどの程度の余裕を持たせておくべきかなどが分かるようになります。
そもそも委託証拠金とは、信用取引をする場合に証券会社に預けられている現金および預託されている有価証券の担保価値のことです。この担保価値をもとに、信用取引を行うことができます。
そして、維持率というのは信用取引として投資をしている金額に対して何%の証拠金が預けられているのかを意味します。
証券取引法では、最低限度として以下のような基準があります。
新規建て時:30%
最低維持率:20%
ちなみに、最低維持率を下回った場合には「追証」が発生します。
上記はあくまでも法令による最低水準であり、現実の数字は証券会社によって異なります。委託証拠金率は以下の計算式により計算できます。
(証拠金-建て玉の損失) ÷ 建て玉の合計(建て玉価格) × 100
例えば、100万円の証拠金を証券会社に預けて、信用取引で200万円の株を買った場合を考えてみます。
100÷200×100=50%
この場合の委託証拠金率(委託証拠金維持率)は50%と計算できます。
しかし、この委託証拠金率はその後の相場の変動によって変動します。理由は、分母となる部分から「建て玉の損失」をマイナスするようになっているためです。
どういうことかというと、上記の例で信用取引で200万円の株を買ったとしてその後株価が下がって、評価額が190万円になったとします。この場合の委託証拠金率(委託証拠金維持率)は以下のようになります。
(100-10)÷200×100=45%
評価額が下がったことにより分母がそれだけ小さくなるので委託証拠金率が小さくなっていきます。つまり、信用取引で投資をした株の株価が下落するとその分証拠金率が小さくなってしまうのです。
委託証拠金の説明の際に、証券会社に預けている「現金」や「預託されている有価証券」と書きました。実は信用取引の証拠金には現金以外にも株式などの有価証券も「証拠金」とすることができます。
ただし、信用取引で買った株は担保とすることはできません。あくまで現物株投資で投資している株が対象です。
こうした証拠金とすることができる株式のことを「代用有価証券」と呼びます。実際の担保価値は「代用掛目」と呼ばれる一定の割合を掛けたものが証拠金価値となります。
一般に規制が行われていない場合、上場株式の担保掛目は80%です。つまり、評価額100万円の現物株を持っている場合は、その80%である80万円分が委託証拠金として評価されるというわけです。
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