外貨預金の税金【2026年版】
結論:利息と為替差損益は別の所得として管理する
情報基準日:2026年7月16日
個人が国内銀行で保有する一般的な外貨預金では、預金利息と為替差益の課税区分が異なります。利息だけ源泉徴収されても、円転・他通貨への交換・外貨での支払い等から生じる為替差益の申告判定は別に必要です。
| 収益・取引 | 一般的な扱い | 実務上の確認 |
|---|---|---|
| 国内銀行の預金利息 | 20.315%の源泉分離課税 | 通常は源泉徴収で完結し、確定申告できない |
| 為替予約のない外貨預金の為替差益 | 一般に雑所得として総合課税 | 預入時と実現時の円換算額・手数料を記録する |
| 為替差損 | 給与・株式等との損益通算やFXの3年繰越を前提にしない | 同じ雑所得内の扱いを含め、個別事情を税務署等へ確認 |
| 同一外貨のまま他行へ預入れ | 国税庁の特定事例では為替差益を認識しない | 円転や別通貨への交換とは区別し、送金履歴を保存する |
円転しなくても実現取引になり得る
為替差損益の確認は「円へ戻したか」だけでは終わりません。外貨を別通貨へ交換した場合や、外貨で商品・サービス・金融商品を購入した場合は、その時点の円換算を伴う取引として検討が必要です。一方、国税庁は、満期に同一通貨のまま払い出して別銀行へ預け入れた特定事例について、為替差益を認識しない取扱いを示しています。
取引形態により判断が変わるため、預入時の円額、適用レート、外貨額、手数料、払出・送金・使用時の資料を一連で保存します。
為替差損益を確認する実現取引
| 取引 | 確認の方向 | 残す資料 |
|---|---|---|
| 外貨を円へ交換 | 預入時と円転時の円換算差額を確認 | 約定明細、適用レート、円の入出金額 |
| 外貨を別の通貨へ交換 | 交換時点の円換算による差損益を確認 | 両通貨額、交換日時、適用レート、手数料 |
| 外貨で商品・サービス・金融商品を購入 | 外貨を使用した時点の円換算差損益を確認 | 購入明細、使用外貨額、使用日の換算資料 |
| 同一通貨のまま他行へ預け替え | 国税庁の特定事例では差損益を認識しない | 払出・送金・預入が同一外貨と分かる履歴 |
為替差益の計算例:銀行の実際の円入出金額を残す
単純化した例:1,000米ドルを購入した際の円の引落額が141,000円、後日すべて円転した際の円の入金額が149,000円なら、為替差益の候補は8,000円です。銀行のTTS・TTBや為替手数料が実際の入出金額へ反映されていることを確認します。
同じ通貨を複数回購入した場合、一部だけ使った場合、外貨現金・他行送金を挟む場合は取得額の計算が複雑になります。独自の有利なレートを選ばず、一貫した根拠資料と計算方法を税務署・税理士へ確認します。
高金利キャンペーンは税引後・円換算で比較
年率表示の金利は、その年率が預入額へそのまま付く金額ではありません。預入期間、税引後利息、往復為替コスト、満期時レートを反映して円換算の手取りを比較します。
- 優遇金利の年率、適用日数、対象上限、新規資金・通貨などの条件を確認する。
- 税引後利息を計算し、円から外貨・外貨から円の両方の為替コストを差し引く。
- 円高・横ばい・円安の複数レートで満期時円額を試算する。
- 満期後の自動継続、通常金利、中途解約、外貨送金・出金費用を確認する。
為替差益が20万円以下なら全員が申告不要になるわけではありません。給与所得者の所得税に関する一定の申告不要要件であり、還付申告をする場合や住民税の申告などは別に確認します。
申告要否を確認する順番
- 国内銀行の預金利息と、実現した為替差損益を別々に集計する。
- 円転、他通貨への交換、外貨使用を通貨別・日付順に並べ、円換算の根拠を付ける。
- 為替差益と、通算対象となり得る他の雑所得を確認する。ただし、雑所得の赤字を給与・事業・株式等から差し引くことはできず、FXの3年繰越も使わない。
- 一定の給与所得者の20万円基準を、FX、暗号資産、副業など給与・退職所得以外の所得の合計で判定する。
- 所得税の確定申告が不要でも住民税申告が必要か、市区町村へ確認する。医療費控除等で確定申告する場合は20万円以下の所得も記載する。
FXや外貨MMFと混ぜない
- 国内FXは一般に「先物取引に係る雑所得等」の申告分離課税で、外貨預金の為替差益とは課税区分が異なります。
- 外貨MMFなど投資信託の譲渡損益は金融商品として別に判定します。外貨預金の古い非課税説明を流用しません。
- 国外銀行の利息や海外口座は、国内で源泉徴収される預金利息と同じ扱いとは限りません。
よくある質問
国内銀行で利息から税金が引かれていれば、申告確認は終わりですか
利息の源泉徴収は通常そこで完結しますが、為替差益は別です。円転、別通貨への交換、外貨での購入・支払いがあれば、実現した為替差損益を別に確認します。
為替差損は給与や株式の利益から引けますか
引けません。雑所得内で通算対象となる黒字があるかは個別に確認できますが、雑所得全体の赤字を給与・事業・株式等の所得から差し引いたり、国内FXのように3年間繰り越したりはしません。
金利上乗せや現金特典は利息と同じですか
名称だけで利息と決めません。預入条件、付与目的、支払主体、金額によって扱いが変わり得るため、キャンペーン規約と入出金履歴を保存し、為替差損益とも分けて確認します。
一次情報
以下を2026年7月16日に確認しました。
外貨取引はコスト・保護制度・使い道で比較
預入時と払戻時の往復為替コスト、金利の適用期間、中途解約、外貨での出金方法、預金保険の対象外であることを確認します。 |
|
預金とは別の商品です。レバレッジ、ロスカット、スプレッド、スワップポイントの変動、追加損失の可能性を理解できる場合だけ検討します。 |
古いキャンペーンや固定の手数料を前提にせず、取引前に金融機関の公式ページで最新条件を確認してください。
「外貨預金と税金」の用語解説・関連サイト
ここではこのページで使われた様々な用語について解説をします。リンク先は「金融経済用語辞典
」の用語解説ページ、または関連情報が掲載されているサイトです。
・為替差益とは![]()
為替レートの変動により生じる利益のこと。
・雑所得とは![]()
いずれにも該当しない所得を指す
・外貨預金で銀行を徹底比較![]()
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