公的年金制度の仕組み【2026年版】
結論:公的年金は国民年金と厚生年金の2階建て
情報基準日:2026年7月16日
2026年の公的年金は、全国民共通の基礎となる国民年金と、会社員・公務員等が加入する厚生年金の2階建てが基本です。共済年金は2015年10月に厚生年金へ一元化されており、現在の会社員向け厚生年金と並ぶ独立制度として扱いません。
公的年金は老後資金だけでなく、病気やけがで障害が残った場合の障害年金、家計を支える人が亡くなった場合の遺族年金も含む社会保険です。老齢年金の損得だけで加入・納付を判断しないことが大切です。
第1号・第2号・第3号被保険者の違い
| 区分 | 主な対象 | 2026年の保険料・手続き |
|---|---|---|
| 第1号被保険者 | 日本国内に住む20歳以上60歳未満の自営業者、学生、無職の人などで、第2号・第3号でない人 | 2026年度の国民年金保険料は月17,920円。自分で納付し、納付が難しい場合は免除・納付猶予・学生納付特例を確認 |
| 第2号被保険者 | 厚生年金に加入する会社員・公務員等 | 標準報酬月額・標準賞与額を基にした保険料を原則として事業主と折半。事業所が手続き |
| 第3号被保険者 | 第2号被保険者に扶養される20歳以上60歳未満の配偶者で要件を満たす人 | 国民年金保険料を個別には納めない。就職、収入増、配偶者の退職・転職等で区分変更が必要な場合がある |
第3号の収入要件は「年収130万円未満」だけで機械的に決まりません。勤務先で厚生年金の加入要件に該当すれば第2号となるため、労働時間、賃金、勤務先規模などを勤務先・年金事務所へ確認します。
受け取る年金は老齢・障害・遺族に分ける
| 給付 | 役割 | 主な確認点 |
|---|---|---|
| 老齢基礎・老齢厚生年金 | 原則65歳以後の生活所得 | 加入・納付期間、標準報酬、受給開始年齢、加給年金等 |
| 障害基礎・障害厚生年金 | 病気やけがで一定の障害状態になったときの所得保障 | 初診日、保険料納付要件、障害認定、等級 |
| 遺族基礎・遺族厚生年金 | 被保険者・受給権者等が亡くなったときの遺族保障 | 亡くなった人の加入状況、遺族の続柄・年齢・生計維持等 |
障害・遺族年金は要件が細かく、請求しないと受け取れません。該当可能性がある場合は、古い一般記事だけで自己判断せず、日本年金機構・年金事務所へ早めに相談します。
2026年度の年金額は「例」と「自分の見込額」を分ける
- 老齢基礎年金の満額は、昭和31年4月2日以後生まれの場合、月70,608円です。40年間の納付等を前提とする満額で、未納・免除期間等により個人差があります。
- 昭和31年4月1日以前生まれの老齢基礎年金満額は月70,408円です。
- 厚生年金の「標準的な年金額」月237,279円は、平均標準報酬45.5万円で40年間就業した人の老齢厚生年金と、夫婦2人分の老齢基礎年金満額を合計したモデルです。1人の平均受給額ではありません。
2026年度は国民年金(基礎年金)が前年度比1.9%、厚生年金の報酬比例部分が2.0%引き上げられました。年金額は毎年度改定され、表示額から税・社会保険料等が差し引かれる場合もあるため、老後予算には自分の見込額と手取り見込みを使います。
自分の年金見込額を確認する手順
- ねんきん定期便または「ねんきんネット」で、氏名・勤務先・加入月数・標準報酬の記録に漏れがないか確認する。
- ねんきんネットの「かんたん試算」で、現在の加入条件を60歳まで続けた場合の見込額を確認する。
- 「詳細な条件で試算」で、今後の働き方、収入、就業期間、受給開始年齢、追納等を変えて比較する。
- IDなしで概算したい場合は、厚生労働省の公的年金シミュレーターを使い、ねんきん定期便の二次元コードを読み込む。
- 夫婦・世帯で計画する場合も、年金記録と見込額は1人ずつ確認し、受給開始時期の違いを反映する。
2026年4月から在職老齢年金の基準額は月65万円
厚生年金に加入しながら老齢厚生年金を受ける人は、賃金(賞与の月割りを含む)と老齢厚生年金の基本月額の合計により、老齢厚生年金の一部または全部が支給停止になる場合があります。2026年度の支給停止調整額は月65万円です。
調整対象は老齢厚生年金で、老齢基礎年金は調整されません。65万円は毎年度改定され得るため、働き方を変える前に日本年金機構の計算方法と自分の標準報酬・年金月額を確認します。
古い制度説明を見分ける
- 「国民年金・厚生年金・共済年金の3制度」とする現在形の図は古い説明です。2015年10月以後、被用者年金は厚生年金へ一元化されています。
- 老齢年金の原則受給開始は65歳です。一部の世代の「特別支給の老齢厚生年金」は生年月日・加入歴による経過措置で、全員の現行開始年齢ではありません。
- 年度額、保険料、在職老齢年金の基準額は固定値ではありません。必ず対象年度を確認します。
一次情報
以下を2026年7月16日に確認しました。
保険相談・比較サービスを利用する前に
無料相談や一括比較は、取扱保険会社・商品範囲、販売時の報酬、保障条件、通常時の保険料を確認して利用します。特典や「おすすめ」だけで契約せず、契約概要・注意喚起情報を持ち帰り、既契約を解約する場合の損失も比較してください。
