追証の発生と入金

委託証拠金率が証券会社の定めている最低委託証拠金率を下回った場合には、その最低水準を満たすための追加の証拠金(追証)を証券会社に差し入れなければなりません。これが追証です。できれば起こしたくないものですが、万が一の場合にどう対処するべきなのかを知っておくことはいざというときにあわてないためにも必要です。

追証が発生するメカニズム

追証は、証券会社が定めている「最低維持証拠金率」と呼ばれる割合を下回った場合に、その数字以上を保つために入金しなければならない追加の証拠金です。

例えば、最低維持証拠金率が20%の証券会社の場合、100万円の信用建て玉を維持するたには最低でも20万円の証拠金が必要になるというわけです。仮に、証拠金が20万円を下回った場合には、この20万円を以上になるために追加の入金をする必要があります。これが追証です。

 

追証が発生する代表的なパターン

追証が発生するパターンは大きく「建て玉の損失」「代用有価証券の損失」の二つによるパターン(あるいはその複合)が理由で起こります。

ここでは、100万円の株式A(代用有価証券:代用掛目80%)を証拠金として株式Bを250万円投資したとして追証パターンを見ていきます。

現時点の証拠金率は(100万円×0.8)÷250万円=32%となります。

建て玉の損失による追証

第1のパターンは建て玉の損失による追証です。このケースでは株式Bを250万円投資しています。この株価その後210万円にまで下落した場合を考えます。

この時の損失額(評価損失)は40万円ですので、その評価損分が証拠金から控除されます。つまり、{80万円(証拠金)-40万円(評価損)}÷250万円(建て玉)=16%になります。
この場合、追証が発生します。250万円の建て玉の維持のためにはその20%である50万円の証拠金が必要になるので、差額である10万円が追証となります。

代用有価証券の損失による追証

建て玉は損をしていなくても代用有価証券の損失による証拠金の目減りもありえます。例えばこの例で、保有する株式Aの株価が現在の100万円から半額の50万円にまで下落したとします。
この場合、証拠金となるのは、50万円×0.8=40万円となりますので、必要証拠金である50万円に対して10万円不足となるので、この場合も10万円が追証となります。

 

追証が発生したら・・・

では、実際に追証が発生してしまったらどうなるのでしょうか?以下にルールをまとめて置きます。(証券会社によってルールが異なる場合がありますので注意してください)

  1. 大引け時点での維持率で計算されます。
    ザラバ中に維持率が最低を割った場合でも、大引け時点で回復していれば追証ではありません。

  2. 一度追証が発生した場合、入金以外の方法では解消されません。
    例えば、最低維持証拠金を割った翌日に株価上昇などで最低維持率をクリアした場合であっても、前日の大引け時点での追証金額を入金する必要があります。

  3. 期限までに追証の支払いが無い場合は強制決済されます。
    定められた期限(通常は発生から3営業日以内)に追証の入金が無い場合には信用建て玉や代用有価証券などが強制的に決済されることがあります。

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「委託証拠金率」の用語解説・関連サイト

ここではこのページで使われた様々な用語について解説をします。リンク先は「金融経済用語辞典」の用語解説ページ、または関連情報が掲載されているサイトです。

代用有価証券とは
信用取引などのマージン取引を行う際に、投資家が証券会社などに預けている有価証券(株式や債券、投資信託など)を証拠金(保証金)として加えることができる証券のこと。

代用掛目とは
信用取引において代用有価証券を委託証拠金とする場合に、代用有価証券に対して掛ける割合のこと。

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